銘柄選びのステップ
アクティブファンドにするかインデックスファンドにするか
インデックスファンドは、市場全体の動きを表す代表的な指数に連動した運用を目指します。
日本株なら日経平均株価(日経225)や TOPIX(東証株価指数)
米国株ならS&P500 などが指標となります。
アクティブファンドは、インデックスを上回る運用成績を目指して、ファンドマネージャーが調査、分析を行い銘柄の選定や保有割合の決定をします。
どっちがいいの?
初心者はインデックスファンドでいいと思います。
つみたてNISAの対象となる金融商品は、インデックスファンドが圧倒的に多いです。
それはつみたてNISA自体が投資初心者を考慮した制度だからだと言えます。
アクティブファンドは、インデックスファンドのように機械的に指標に追随するのと違い、人の手による調査・分析の手間がかかるためどうしても手数料が高めになります。
それでも、運用利益が大きければ良いですが、実際のところ、80%以上のアクティブファンドがインデックスファンドに負けているというデータがあります。
運用期間が長くなればなるほど、負ける確率は高くなっていきます。
なので、あえて勝負に出る投資玄人でなければ、ここはインデックス一択になると思います。
どこに投資するか
投資先の選択肢としては、日本株、米国株、先進国株式、新興国株式、全世界株式があります。
※ ここで、債権や不動産投資信託も組み入れたいという人は、バランス型の投資信託になります。
国内外の株式・債権・リート(不動産投資信託のこと)をどのように配分しているのかで好みを選択していくことになりますが、ここでは割愛します。
インデックスが市場の動きに沿っているということは、短期的には上がり下がりしていても長期的に見れば右肩上がりに成長している市場が良いことになります。
日本株式市場はバブル崩壊からいまだ回復できずに横ばい。
米国株式市場はリーマンショック時の暴落があっても数年で回復し、今なお上がり続けている。
先進国株式、全世界株式は好景気の米国が牽引しているので、同じように成長を続けている。
新興国株式も成長市場ではあるが、上がり下がりの振れ幅が大きいので爆伸びする可能性と同時に大幅下落のリスクもある。
現状で判断するなら、米国株式もしくは米国を中心とした先進国株式、全世界株式が妥当だと言えます。
利益を優先するなら成長率が高い米国一本で。
逆に米国一国に絞るのが不安なら先進国
先進国だけじゃなく新興国の可能性も視野に入れたいなら全世界
といった判断基準で選べばいいと思います。
ただし、今までの推移から今後も米国市場が成長し続ける可能性が高いという予想に過ぎません。
つみたてNISAでは、今後10年、20年と長期保有することになります。
他人のおすすめを鵜呑みにするのではなく、自分が将来の成長を期待するところに納得して投資するほうが、後悔しないと思いますよ。
どの銘柄にするか
インデックスの米国株に決めたんだけど、どの商品がいいの?
その答えの前に、
いろんな銘柄の商品がありますが、インデックスファンドがベンチマーク(指標)としている指数はそんなに多くはないです。
米国株の場合は、S&P500と呼ばれる指数が主流です。
米国で時価総額の大きい主要500社で構成される指数
同様に先進国株式は、MSCIコクサイ・インデックス
日本を除く先進国22カ国に上場する大型株・中型株1321銘柄で構成されている指数。(2020年1月末現在)
全世界株式は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
先進国23カ国と新興国26か国の大型株・中型株3040銘柄で構成されている指数。(2020年5月末現在)
新興国株式は、MSCIエマージング・マーケット・インデックス
新興国市場の26カ国の大型株・中型株1385銘柄で構成されている指数。上位5カ国の中国、韓国、台湾、インド、ブラジルで70%以上を占める。(2020年6月末現在)
以上が主なベンチマークになっています。
基本的に同じ指数に連動している商品は、運用成績に差はありません。
また仮に異なる指数であっても、指数自体が市場全体の動きを表しているものなので、指数の構成が多少違っていてもやはり大きな差は出ません。
じゃあ何を基準に選べばいいの?
そこで考慮しなくてはいけないのが、信託報酬と純資産総額です。
信託報酬は、株式を保有するうえで毎年かかってくる手数料
わずかな差でも長期投資においては大きな影響を及ぼし、利益に直結します。
※ 実際は、信託報酬の他にも多少コストがかかるので、それらをひっくるめた実質コストで見るのが良いのですが、実質コストは把握しづらいので、信託報酬で比較することが多いです。
純資産総額は、そのファンドに集まっている資金の総額
純資産総額は、繰上償還のリスクにつながります。
繰上償還とは、ファンドに充分な資金が集まっていないと(人気がないファンドだと)、運用を継続することが困難になり、運用途中で投資したお金が返還されてしまうことです。
繰上償還のボーダーラインは10億円から30億円と言われています。
せっかく積み立てたのに…
そうならないためにも、よく比較検討してみましょう。
以下のランキングを参考にしてみてください。
信託報酬ランキング
信託報酬の安いランキング上位は、人気があるため純資産総額も充分な額です。
この中から選んでおけば、ほぼ間違いないと思います。
銘柄・信託報酬(税込)・純資産総額の順になってます。
米国株(S&P500)
①SBI・バンガード・S&P500インデックス 0.0938% 732億円
②eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0968% 1610億円
2020年10月1日現在
先進国株式
①eMAXIS Slim 先進国株式 0.1023% 1246億円
①ニッセイ外国株式 0.1023% 1945億円
③たわらノーロード 先進国株式 0.10989% 666億円
2020年10月1日現在
全世界株式
①SBIインデックス 全世界株式 0.1102% 95億円
②eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 0.1144% 266億円
②eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) 0.1144% 477億円
2020年10月1日現在
新興国株式
①SBIインデックス 新興国株式 0.176% 51億円
②eMAXIS Slim 新興国株式 0.187% 353億円
③ニッセイ 新興国株式 0.2079% 19億円
2020年10月1日現在
ちなみに、自分のつみたてNISAは『eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)』です。
※投資は自己責任でお願いします。
コメント